SS message その7


SS続きです。ええっ!エッチでしたか?まぁそっち狙いでしたから、そう思っていただけたなら・・。

事後です。エロなしです。

愛おぼ版だから、輝はもともと軍人って事で。ちゃんと養成機関を経てパイロットになったって妄想ありでございます。たのしい・・。





静かだった。

熱い吐息で湿った部屋の空気も、効率的な空調のためか、今は柔らかく適度な室温と乾きすぎず呼吸しやすい湿度を保っている。

輝はぼんやりと天床を見ていた。規則正しい呼吸によって動く胸には、未沙が寄り添って眠っている。

あの後、輝も未沙と一緒に眠りに落ちたが、病院で散々眠った後だった事と、もとより熟睡するつもりがなかった事で、ほんの少し眠っただけで眼を開ける事ができた。

時間を測っていた。

彼女は、また仕事に戻らなくてはいけない。時間になったら、ちゃんと起こしてあげよう。

輝は6:00に飛行隊に戻る事になっているが、今の彼女の朝は、もっと早い。

疲れていただろうに・・。
輝は自分の肩で揺れる未沙の髪に、そっと口づけをした。

解ってくれているだろうか、伝えきれているだろうか。欲望だけで、君を抱いている訳ではない事を。裸で抱き合って、お互いの皮膚を擦り合せることで、見えない部分まで感じ合おうとしていることを。

そう思いながらも、いつも彼女を腕の中に抱くと蠢く欲望を制御できない。

たまらなく愛しい気持ちと、全てを手に入れたい征服欲と、悶えよがる彼女を見たい淫靡な感覚と・・。愛していると、一言でいうには複雑すぎて、でも、愛しているとしか、言い様がない。

・・・おかえりなさい・・・

あの廃墟での未沙を見た時感じたあの想い。
この人なら、一緒にいられる・・。

輝は肩を立てて未沙に向き合うように身体の位置を変えて、そっと恋人を抱いた。出ていた肩がひんやりと冷たくて、未沙の顔を覆うほどに、掛物をかけた。はやく冷えた肩が温まるように、掛物の上から彼女を包むように抱いた。

彼女がほっと息をつくのを胸に感じて、輝は俯くように未沙の髪に顔を埋めた。

未沙・・僕の、未沙・・。


初めて未沙の声を聞いたのは、あれはまだマクロスが地球にいて、その防衛隊としての訓練の最中だった。ロイ・フォッカーを編隊長に四機編隊の一翼を担うウイングマンとして、空母プロメテウスから発進して訓練空域に向かう時、近づいたマクロスからの通信が入った。周辺の天候や風向きを伝える声に輝はつぶやいた。

「マクロスのコントロールは女か・・。」

即刻返事が返ってきた。
「それがどうしたの?!」
刺すような女の声に、グッと息を飲む暇もなくその女の声はまくしたてた。
「それよりあなた編隊間隔がずれているわ。リーダーの指示に従えないウイングマンは降りてちょうだい」

確かにその女の言う通りだった。しかし、作戦行動に支障のない程度で、リーダーのロイ・フォッカーも何も言わなかった。
「解っててやってるんだよ!」
どうしようもなく悔しくて呻くと
「聞こえてるわ」
と、さらに追い打ちを掛けられた。

その日の訓練は惨敗で、しかも、訓練の一環として母艦以外の空母アームド1に着艦するのも失敗し、着艦やり直しとなった。
空母への着艦に自信を持ちつつあった輝は悔しくてたまらず、めずらしくイライラした。治まらず、壁を蹴っ飛ばしている所をロイ・フォッカーに発見された。

「お前がそんなにイライラしているのはめずらしいなぁ!失敗がそんなに悔しいか?!」
「そんなんじゃないです」
むくれて言い返した。
「なんでもいいさ、怒りでも嬉しいでもいいから、感情を吐き出してみろよ」
どこか嬉しそうに、ロイ・フォッカーは輝の肩を叩いて笑いながら部屋に帰って行った。

思えば、輝は今までどれだけ教官や他の編隊長になじられたり、先輩訓練生から意味のわからないシゴキを受けても、ウザいと思う事はあっても、腹が立つ事がなかった。
感情を吐き出せ。ロイ・フォッカーにはよく言われる言葉だったが、今一つピンとこなかった。

感情を吐き出すとは、どういう状態なのか解らなかった。なぜかいつも腹も立たない。
ウザいと感じた奴らの中には、当然、女もいた。腹が立つ事などはなかったのに。
なのに、彼女にだけは気持ちいいほど腹が立った。漂流中も、不安から沸き起こる意地の悪い言葉を平気で投げつけて、彼女を泣かせたりした。

未沙にだけ、いつもムキになってしまうのは何故なんだろう。

・・・おかえりなさい・・・
一人でいるほうが、楽だったはずなのに。


「ふ・・・・」
未沙が輝の胸にすりすりと頭を擦りつけた。細く弱い力の指先が、輝の脇腹をなぞる様にすべった。くすぐったくて、少し笑った。

未沙は眼を開けて、しばらく輝の胸を見ていたが、やがてトロンとした眼で輝を見上げた。

起きたばかりの未沙はいつもと違って、愛らしい。軽く額にキスをした。

「まだ寝てていいよ。時間はあるから・・」
「・・まだ・・?」
「大丈夫だよ。なにもしないから・・」

未沙は小さく笑ったように見えた。そしてまた、輝の胸に額をすり寄せて、再び寝息をたてた。

冷えた彼女の肩も、少しは暖かくなったようだ。輝はもう一度、掛物を未沙にふんわりと掛けなおした。ベッドに備え付けられた簡素な掛物だったが、寄り添う二人の暖かさを包むには何の問題もなかった。

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2011-06-01 : SS message : コメント : 4 :
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Re: 更新~行進~♩
敦バボ 様
コメントありがとうございます。おおっ!おほめいただきアザっすです。
パイロットの朝は早いらしいです。けど、訓練生の時みたいに朝起きてすぐ全力疾走しなくていい分、楽だと感じるらしいですよ。
今、初代サイトでは更新はやいほう見たいです。萌えパワーあるがぎり・・と思ってますので、よろしければお付き合いくださいませ。
2011-06-03 20:39 : michy URL : 編集
更新~行進~♩
敦バボ バボガヤバボガヤ ヾ(@⌒ー⌒@)ノ
ベットの上の~中で マッタ~リ Σ(・□・;)輝が!
みょーに おとなしい!(◎_◎;)
輝が朝早い が! 未沙は更に早い で大人しい・・・
何か戦略を感じるです(輝)
最前線に立つ輝にとって 未沙の元に帰還したくて、たまんないんだろな~ 未沙は 輝に公私で護られて 幸せイッパイやろな~
家で会話して 仕事でも管制で会話して無事を確認できて
まとめて XXXで会話もしてて そん中での 無言の会話
しかし 今回の 満ち足りた幸福の静寂感って スンゴイ
説得力があるですよ 輝が成長(男へ性長)してるし
未沙は 女性へと成って 女(輝の妻)へと進化はじめてるし
旨いでんな~
2011-06-03 12:55 : 敦賀屋バボ URL : 編集
Re: うひっ❤更新されてる
コメントありがとうございました。拍手もたくさん頂いたみたいでありがとうございました。
先を考えずに書きだすので、最後が変のいつものパターンですが、お付き合いくださってありがとうございました。そうなんです。劇場版なので、雄輝です。テレビ版も見たいのですが、なんのかんのと忙しくビデオ屋に行けずじまいなんで、ツタヤのネットレンタルを考え中です。
14・5人の作家さんとは発掘されましたね。ワタシが把握している方々より多いかも。みんな新しいのを読みたいと思ってると思うんで、にゃおさんもぜひ。
それと、他のサイトさんで拝見したんですが、航空機がお好きなんですか?やっぱりファイター系でしょうか?ご存じかもしれませんが、ワタシのお気に入りを貼っときます。教導飛行隊アグレッサーとブルーです。
http://www.youtube.com/watch?v=MrYt_BYWU-8&feature=related
http://www.youtube.com/watch?v=1_fJJ9BvPVM&feature=related
ハイそうです。これからNSTの書類作ります。
2011-06-01 21:09 : michy URL : 編集
うひっ❤更新されてる
 michy様、一番乗りできました。あちこちの作家さまにコメ残しているので、感想が混ざらないように、ちょっと遡って読み直し、拍手ポチポチしてました。
 michyさんの時々でる関西弁には、「なんだか力説されてるなぁ」という感じで、ニヤッとしてしまいます。愛おぼご出身のせいか、輝が雄くさく、「やるじゃん、輝」って感じですね。TV版のジレジレした、Mチックな楽しみ方とはまた違った感じで、イイですねぇ。
 ブログお誘い、うれしいです。ありがとうございます。ご推察の通り、まさに「妄想の危機感管理」という、「書きたい」と言うより、「書かないとマズイ」という心境からの、二次創作です。なので、皆様にさらすかというと、なんとも…。正直、皆様の作品で納得している部分が多く、自分の作品なんて、誰かのパクリかイメージ壊して自分で腹立つか、しかならない気がしてしまいます。ただ、私が探しうる限りの作家様を発掘しきってしまい(14、5人様です)、新しい作品に飢えているのも創作動機で、きっと皆様も新しい作品に飢えてるだろうなぁ、と思うと書いているのに読みぱなしも申し訳ないように思っています。それに、皆様には今更でしょうが、マクロスのことで色んな話題を深めたいとなると、ちょとブログも考えちゃいますよね。
 ところで、michyさんは看護師さんですか?私もそうなんですが。
2011-06-01 16:19 : にゃお URL : 編集
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