SS message その4

ネタ的にミエミエですが、萌え的にはこうなって頂きたい・・・。

続きです。

エロでも18禁でもありませんが、ややそんな感じかも・・。
よろしければ、お付き合いくださいませ(*^_^*)








ウトウトと心地良いうたた寝は、呻き声によって中断された。
何事かと未沙は顔を上げて、心配そうに輝の顔を覗き込んだ。

輝は少し顎を引いて、眉毛を寄せて呻いている。こめかみに脂汗がにじみ、鼻先はてらてらと濡れている。

未沙は、彼の為にも自身が動揺しないようにと言い聞かせた。だがしかし、口の中がどんどん乾燥していく。
「・・輝・・輝・・どうしたの・・?」

未沙は刺激しないように小さく声をかけた。刺激しないようにと思いつつも抑えきれず、おもわず彼の手を握り締めた。

輝は眉を寄せながら、ゆっくりと目を開いた。

「・・未沙・・」
その声はかすれていて、表情はいかにも苦しそうに見える。
「輝、大丈夫なの?」
「・・あの・・俺・・」
「何?どうしたの?どこか痛むの?」
切なそうに顔を歪めて呻く輝に、未沙は心配でたまらなくなって、さらに吐息がかかる程顔を近づけた。
未沙の顔がキス出来るほど至近距離にある。輝は耐えきれずに呻いた。

「未沙・・俺・・・・、トイレ行きたいんだけど・・・!!」

「ええっ!?ちょっと待って!」

当然、その手の生理現象には抗えるはずはない。心配でたまらなかった呻き声も脂汗も、その生理現象の為だった・・のだ。
それでも、律儀な未沙は、それはそれで慌てた。
彼に密着するまでに近づいていた身体は、ビクンッと波打って次の行動に出ようと動き始めた。
看護師に、彼に起こっている現象を伝えると、その場所を教えてくれた。
点滴の台を引いて、カーテンから出てきた輝は、あれほど辛そうにしていたにも関わらず、看護師には涼しい顔で会釈して目的地に向かった。

心配したのよ、とっても・・。

寝衣の短いズボンから出た、腱が浮き出て絞まった両足首がやたら可愛く見えて、クスクスと湧き出る小さな笑いを抑える事が出来なかった。


輝が寝ていたベッドに腰掛けて待っていると、彼はさらりとカーテンを開けて帰ってきた。点滴の管はもう外してもらったようだ。

どことなく、困ったような顔つきに、未沙はまた噴き出した。

「・・笑うなよ・・」
「だって、私・・本気で心配しちゃったから・・ふふっっ・・」

涙目で肩を揺らして笑う未沙を見て、輝は上目づかいにため息をついた。

「・・あのさ、それより非常事態なんだけど」
輝の困った顔はなんだか、からかう事を寄せ付けないものがあった。未沙は少し真顔になって彼を見た。

「俺のパンツ、紙のパンツに代わってるんだけど、なんでかな?誰かに脱がされた?」

あまりにも真剣な顔つきで、しかも本人にとっては重大な事らしく、(まだまだ若く、その辺の図太さは養われていないようで・・)、救いを求めるような彼につい噴き出しそうになるが、ここは彼のプライドを思いやってグッとこらえた。

「ちゃんと着替えさせてもらえて良かったじゃない。ひ、飛行隊から着替えを持って行ってくれって言われてたのよ。」

「あーあ・・」
輝は呻きながら、未沙の隣に腰掛けて、少し拗ねたように未沙を見た。
「これから、そんな事態があったら早瀬少佐を呼んでくれって言っとくよ」
「まあっ」
甘えていると言うか何と言うか・・。未沙は胸が明るくなるような心地がして、軽く彼に身体を寄せて笑う。
最近、いつも緊張の連続で、未沙のこんな顔を見たのは久しぶりだと思った。
はじめは軽く抱きよせようと思ったが、手を彼女に添えると抑えきれないものが腰から背中を駆け巡った。

輝は何も言わず、未沙の胴体を両手で引き寄せてきつく抱いた。未沙も、輝の肩に顔を埋めて両腕を寝ぐせでぼさぼさになった髪を豊かに茂らせる頭に巻き付けた。
未沙の耳元に鼻先を埋めると、輝の顔全体に彼女の甘い髪がかかった。
未沙の香りを久しぶりに嗅いだ。胸いっぱいに吸い込むと、ちゃんと嗅覚は彼女の香りを覚えていて、再会に歓喜の声を上げそうになった。こらえきれず、柔らかい髪から発掘した耳朶を唇でついばむと、彼女は小さく息を吸った。
胴に巻いた腕の片方を腰に下げ、じんわりと自分に引き寄せて、じりじりと撫であげた。

さすがにこの場所でその気になられたら困ると、未沙は輝の胸を押して離れようとした。俯き加減でそっと彼から離れ、顔を上げた。
うるんだ瞳は少し赤みをおび優しく目じりを下げて、少し疲れが見える頬には柔らかい微笑みがあった。今の輝を刺激するには十分すぎた。

輝は逃れようとする未沙の顎を捉えて頭ごと掴むと、そのまま唇を合わせた。目を開けると、未沙は耳の先まで真っ赤にさせてギュッと目を閉じていた。お堅い彼女の事だ、カーテン一枚のしきりでするこの二人の行為が恥ずかしくてたまらないのだろう。
構わず舌を入れて、彼女の水分を求めた。

未沙も、溶かされてどんどん解らなくなった。彼の身体は生命そのもののように熱い。そして自分の身体も・・。着衣を介してお互いの熱を共有している感覚は、脳髄さえ溶かしてしまいそうだ。

でも・・やっぱり・・ここでは・・。

未沙の理性が悲鳴を上げる。なんとか顔を輝から離すが、その分伸びあがった首筋に輝が吸いついた。未沙は声をかみ殺してきつく顎を締めた。

・・彼女は絶対に声を上げない。

そんな淫らな確信が輝を決心させた。

きつく抱いたままベッドに押し倒した。未沙は半ばパニックになりながらも、決して声を上ようとせずに彼の身体を押しのけようともがいた。
輝がキスの続きをしようと唇を寄せた時、外から声が響いた。

「何?今の音?誰かベッドから落ちていないかしら?ちゃんと確認して!」
気がつかなかったが、未沙をベッドに押しつけた時、小さくない音が発生したようだ。その音の原因を見つけようと、職務に忠実な看護師たちが、次々とカーテンを開けて安全の確認を初めてしまった。
さすがの輝も飛び起きて、彼女を座らせ、自分も行儀よく彼女の隣に座った。

そして、のぞきこんだ看護師に涼しげに言った。
「大丈夫です、問題ないです」

看護師がカーテンを閉めると、未沙に向き直った。未沙は、そんな彼の頬をぎゅうっっっ・・ぅっ!と摘まんで小声で言った。
「バカ!」

「いいい痛ってぇ~・・」
頬を摘ままれながらも輝は笑った。その様子にほだされて、結局未沙は折れて、思わず微笑んでしまった。

「こわいこわい・・早瀬少佐に怒られちゃった・・」
お仕置きから解放された輝から、おどけた笑顔の下にある優しい瞳に見つめられて目が離せなくなる。
輝のやわらかい口元から言葉が流れた。
生理現象と羞恥と欲望に先行され、まだ言えてなかった言葉。

「ただいま・・」

未沙は、彼の腕に自分の手を添えて、微笑みながら言った。

「おかえりなさい・・」

肩を合わせて身をすり合わせた。しあわせを、色で表現したら何色なんだろう・・。
でも、この先は、ちょっとおあずけ。

看護師達が「ここ、ここ!やってたわよ!ラブラブね!」とささやき合っているのも知らずに・・。
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2011-05-21 : SS message : コメント : 0 :
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