SS message その2 

デジ絵、楽しい・・。
うたたね未沙・・
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SS、続きです・・。

妄想人生は充実してます。

未沙も当然ながら多忙だった。本来の管制業務の他に、マクロスにある全ての航空機や設備の被害と程度の把握や、パイロットの怪我や、操縦できるメンタルかどうかまで。

あれほど大きな戦闘の後なのだから、大変なのは当然と言い聞かせて奮い立った。

でも、一人で立っている訳ではない事を、もう彼女は解っていた。
輝がいてくれる、輝も頑張っている。その事が未沙の心を安定させ、落ち着かせている事を。

輝とはあの決戦の後、モニター越しで業務的にしか会っていない。

彼がバルキリーで出ていく時に、画面に一瞬映し出される瞳。熱を帯びたその輝きが、どうしようもなく愛おしく一瞬時間が止まる。彼の匂いが絡みついた気がしたが、すぐに現実の時間に意識を戻した。輝を安全に発進させて目的地に導くには、想いに浸っていられない。

もうひとつ、彼女には任せられる事になりそうな重大な任務があった。
ゼントラーディー人との本格的な和平交渉をするにあたるための一員に選ばれる事になりそうなのだ。
「男だけの集団であるゼントラーディー人の言語が理解できる女性」と言うのが選ばれた(驚きの)理由らしいが・・。なんとも気が重い。

ふと、輝が決戦前に言った言葉が頭をよぎった。

巨人達は案外、素直な奴らかもしれない・・。

輝が戦闘を通じて感じた事。巨人達の中には驚くほど腕の立つヤツもいるし、あの大集団で一斉に作戦行動に出られるとひとたまりもないだろう。しかし、意外な事に、奴らはあっさり罠や誘いに乗る。ここに来いという場にやって来るというのだ。
長い戦闘ばかりの生活は、逆に策略や陰謀を失わせ、ただ戦っているという状態になるのだろうか。

食事のための短い休憩中に、未沙は輝を想った。彼は取り立てて優秀と言うわけではない。ファイターでの活躍は抜きんでているが、バトロイドやガウォークでは、教えられた通りの方法で動いているように見える。

しかし、彼の驚嘆すべき点は、地上や平時で平凡に見える頭脳が、上空や宇宙にいる時、非常時であってもその働きが低下しない点だ。自分を含めほとんどの人が、平時に冴えわたる頭の持ち主であっても、非常時にはその働きが低下するのに。

混乱した戦闘中に、周りをちゃんと見れる能力。初期の頃に、命令違反と映った艦内に突入した敵を撃退した事も、同じ持ち場の友軍が優勢で、その場を離れてもいいと判断したと、後で話していた。今思うと、その判断は正しい。

そしてあの漂流生活で、厳しい現実を見て、未沙が取り乱した時も、彼は、悲しみを抱えながらもいつもと同じように振る舞う事が出来た。

その輝が現場で感じた事は、信用できる。

そして・・・。輝の未沙へのやさしさは、どんな時でも変わらない。平和な時も、そうでない時も。
あの廃墟での時、差し出された手に自然に抱き付いた。あの晩餐での笑顔をいつも想いだす事が出来る。
そして、マクロスに帰った後も、あの時と変わらない・・。

輝がいてくれると思うだけで強くなれる。

任務の事を思うと、今会えない事は仕方がないと言える。
でも、未沙自身は、その事がたまらなく辛い。早く会って、帰ってきた彼を抱きしめてあげたいし、抱きしめてもらいたい・・。

ほんの、少しの間でも・・。
額を軽く両手で押さえて俯いた。

自分の両腕が巻き付いた、汗に濡れた彼の首筋が浮かんで、未沙は頭を振った。


輝が昏倒した知らせを未沙が知ったのは、休養中のパイロットのリストに輝が上がってきたからだった。胸騒ぎで落ち着かなくなった時、飛行隊から知らせがあった。

疲労で寝込んだが、文字通り寝ているだけで心配はいらない。ただ、病院に着替えを持って行って欲しい。

着替え!持って行ってあげないと・・!
睡眠時間として与えられる休憩まで、あと1時間。それまでは、平静を保つ努力をしないといけなかった。

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2011-05-16 : SS message : コメント : 0 :
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