SS 風の時間

もー好きなんですぅ~、やっぱ劇場版好きなんですぅ~(^o^)

何回も同じシチュでSS書いてる気がしますが、まぁ、お許しください好きなもんで。
手前味噌なんですが、SSきぼうのひかりの続き的な感じです。

いつもは書きだしたら早いのに、今回は以外と難産でした。このシチュって、いろんな方の名作がありますからねぇ・・。

で、続きますが、続きは気長に書いていくと思います。もしよろしければ、ワタシの妄想にお付き合いくださいませ(*^_^*)


普通に歩いているはずなのに、なぜか人に次々と追い越される。追い越すついでにぶつかってくるヤツもいた。

なんでみんな、こんなに急いでいるんだろう・・。何かイベントでもあるのかな?

そう思って輝は振り返ると、肩一つ後ろを歩く未沙は、表情にほんの少し緊張感まで漂わせて歩いている。それが、彼女が久しぶりに履いているヒールのついた靴のせいだなどと、輝に解るはずもなかったのだが。

「ねぇ、街のみんな、急いでいるのかな、それとも俺たちが歩くのが遅い?」

人通りのある道で突然立ち止まった輝を、未沙はそっと腕を引いて道の脇に移動して彼を見上げた。
衿のついたシャツを着た姿の彼・・。
見慣れたはずだった陽に焼けた顔が、なんだか新鮮に感じた。

「たぶん、私達が遅いのよ。今まで急いで歩く必要なんてなかったじゃない」
「俺は急いでたよ。だって、日が暮れる前に誰かさんに食糧を届けなくっちゃいけなかったからね」
輝は小さく顎をあげて、ニッと笑てからそう言った。

「あら?いつものんびり歩いて帰ってきたじゃない」
未沙も負けずにそう言ってから輝を見上げた。
「あれは低燃費だったからさ」
「いつもお腹がすいていたものね・・」
未沙は懐かしむように言うと、今度は輝の前をゆっくり歩き出した。


きれいに背中を流れる、長い髪。
地球を彷徨っていた時は、輝が未沙を後ろから見る事はあまりなかった。
二人一緒に歩くときはいつも、輝が未沙の前を歩いていた。いつしか彼は、後ろを歩く彼女の様子が解るようになった。まるで背中に目があるように、未沙がふらついたりつまずいたら、彼女が転んで怪我をする前に未沙を支えるようになっていた。

初めて抱き合った後の、あの朝。
マクロスが二人を救い出してくれた、その後。
それから未沙は、上官としてきっちりと輝の前を歩くようになった。
その背中は輝には、遠く前を行く人のように感じられて、寂しさに声を上げてしまいそうになった。

未沙が遠い人に戻ってしまう。

自分達は、確かに抱き合った。けれど、もし、それはあの異常な状況の中で起こった、ちょっとしたミステイクだったと彼女がとらえていたとしても、その事を誰も責める事は出来ないのだ。

そんな事を考えながら上官である未沙の後ろを歩いていた。ふいに未沙が振り返って言った。
「・・マクロスに帰ったら、一緒にお食事しようって言ってくれた事・・覚えてる?」

それは、彼女が周りの軍人たちに見せる毅然とした表情ではなく、なんだか少し、寂しそうな微笑みに見えた。




「ねぇ、いいものをプレゼントするわ」
マクロスの中の街を歩く未沙は輝の腕を引いて、何の事もないコンビニエンスストアに入った。
「・・え?いいものって?」
「ほら、これ」
未沙はクスクスと笑って、安いライターを手に取った。
「いつもライターがあれば、ライターがあればって言っていたじゃない」

未沙は心底楽しそうに笑っている。そんな未沙を見て、輝も明るい瞳で笑った。
「じゃあ、俺からもプレゼントするよ、・・これ」

輝が手に取ったのは、塩だ。
「ほらいつもさ、お塩があればもっと美味しくできたのにっって言ってただろ?」
「あたりまえじゃない、お料理は結局塩加減なんですもの」

二人は身を寄せて笑いあった。
輝がふいに、未沙の髪をなでた。
未沙は一瞬輝を見つめたが、すぐに彼の手をとってコンビニから出た。

「もう、人が見てるじゃない・・」
「あぁ、ごめん・・」

そう、もうここは二人だけの世界ではなく、様々なシステムの中で生きる世界。
輝は思ってしまう。
彼女は有能で将来のある人だ。それ故に、男と二人で放浪していた事をからかい半分で、色々な憶測や噂話に晒される事もあるだろう。
今となっては、あの二人の時間のときのように、もう未沙を護ってあげられないかもしれない。

俯いてしてしまう輝を見て、未沙は優しく笑った。

「いいわ、歩きましょ」
今度は未沙のほうから輝に腕を絡ませて、彼に身を預ける形になった。
輝は戸惑ったように息をもらしたが、やがて未沙を支えるように並んで歩いた。
すれ違う人の中には、制服姿の軍人達もいた。彼らは一斉に二人を見て、冷やかしの口笛を鳴らした。輝が気にするように未沙を見たが、未沙は輝の肩に頭を擦り付けたまま、彼と歩調を合わせて歩き続けている。

マクロスに帰ってきてから・・、輝は未沙を遠くに感じてしまって、胸を掻きむしりたくなるほど不安になって、寂しさに沈んだ。
攻撃を受ける前の地球のように華やかなマクロスの街は、あの異常な環境での経験を一気に遠い場所に追いやってしまった気がしたのだ。
でも今、一緒に歩く未沙は、あの時と同じ柔らかさで包んでくれて、あの時と同じ髪の匂いがして、あの時と同じように身を預けてくれている。

異常な環境での経験。
だけど確かにあった。いつもあの荒寥とした大地で風を見つめるしかなかった、二人の時間。

「あのさ・・」
輝のほうから話しかけた。
「・・なに?」
「二人になれる場所、行かない?」

身を寄せる未沙が、ほんの少し体を硬くすると、輝の胸もチクンと波打った。

早く確かめ合いたかった。
あの風の時間を超えた二人が、これからも一緒に生きていくために。

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2012-06-05 : SS 風の時間 : コメント : 2 :
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6/6 非公開コメント様
こちらこそありがとうございました。そうなんですよ、やっぱり輝未沙好きにとっては、ここはおいしいお料理とか好きな歌みたいなもんで、もういっぱい楽しみたいとこなんですよね~!あのジッパー上げから街でのデート・・。妄想大会になってしまいます!!
ええ?NAではそんなにミンメイの露出が??観てきましたが、やっぱりすごかったです。あれは男の楽しみ「胸チラ」と定義できますかね?「胸チラ」は女性が意図せず俯いてしまったときに、少し開き気味のカットソーかなんかの襟元から「チラリ」ってのが「胸チラ」ですよね。あれは違うなぁ~~。まぁ、ファースト擁護派とはいえ、あまり期待はしてないんですけどね。でも、海外サイトで見たんですが、御大は自分なりに三角関係をしっかり描きたいと思っるらしいですよ。ゆるく期待したいです。未沙もだんだんかわいくなってきてますしね(*^_^*)

6/7 非公開コメント様
もうおっしゃる通りです!!!そんな二人がお互いを確かめたい想い・・。もう妄想し放題ですもの!!やっぱりラブホですかね?!近未来のラブホの部屋選びや清算方法は・・。果たして、輝はその方法を知った上での突入なのか・・それとも他の場所か・・。以前記事にされてた事がきっかけで始まった妄想なので、勝手に捧げます!!
2012-06-07 22:50 : michy URL : 編集
拍手レスです
6/5 非公開コメント様
いいですよね~このシチュ(*^_^*)二人がやっと手にした安心感が、環境が変わりすぎて・・的な。もう、萌えポイントはみんな同じだし、好きな歌を聴くように楽しんでしまえ~~といった感じです。続きは当然そっち方向ですテヘ(^_^;)
2012-06-06 21:41 : michy URL : 編集
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