SS きぼうのひかり 8

劇場版、地球漂流中な二人のSSです。
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ほんと、お約束な展開なんですが、お約束も書いてて楽しいもんです。
よろしければ、ワタシの楽しいお約束にお付き合いくださいませ(*^_^*)

なんて事はない気もするんですが・・一応・・。
性的な表現が含まれるため、18歳未満の方の閲覧はご遠慮ください。



水平線に立つ柱のような構造をした不思議な建造物に、輝と未沙を乗せたバルキリーはすぐにたどり着くことができた。

そこは、今まで人々が慣れ親しんだ建物とは、一見異質に見えて、家具も不思議な形をしたものばかりだった。
永い間、海に沈んでいたようなのに、建造物そのものの痛みはそれぼど目立ったものはなく、こびり付いた汚れや海の植物を取り除けば、すぐにでも使えそうなものばかりだった。

荒れ果てた地球を目の前に突き付けられてばかりだった二人にとって、異質ながらも生活を感じさせるこの建造物には感じるのもがあった。
乾いた風によって、海の水に濡れた建物は乾きつつある。空気の中に立つ事を喜んでいるようにも見えた。

久しぶりに、固いコンクリートのような感触の地面に立つ二人は、肩を寄せ合って、この光景を眺めた。

「不思議ね・・」
「あぁ・・」
異質なものであるのに、なぜか懐かしい。輝は靴の踵でコンコンと地面を叩いた。

「なに?」
「これって、コンクリートでいいのかな・・?」
楽しそうに笑う輝を見て、未沙もプッと笑った。
「こんな時に、コンクリートもなにもないだろうけどね」
輝は笑う未沙を見て、自分でも可笑しくなって笑った。
未沙が輝の腕に絡める手に力を込めた。二人なら、この不思議な出来事を乗り越えていける。


この街で生活していた人々の、秩序を保っていたと思われる建物の中で二人は知る事になった。太古に存在したプロチカルチャー達が作り出した、「男と女の戦争」を。
過ちに気が付いた彼らは、再び男と女がこの地生活を始め、自分たちに似せた人類を作り出した。

バルコニーのような広い場所から街を眺めながら、二人は風に吹かれていた。
何がきっかけで、この街が浮上したのかは解らないけれど、心を許し始めた二人が、今この場にいる事が、なぜか偶然ではないように思えた。

「違和感ないね」
風に吹かれて髪を揺らしながら輝はサッパリと言った。
「・・ここに生活があったって事?」
「いや、この街の住民はさ、もう男と女が争わないようにって、俺たちの祖先を作ったって事だよ」
「どういう事?」
この場所で起こった事態を、なんとか整理しようとする未沙には、輝が直感的に語る言葉がすぐには理解できない。
「それで良かったんだよ。今だって、ちゃんと男と女が一緒にいるだろ、俺たちみたいに」
「私たちみたいに・・」
偉大過ぎる自然に飛行機で体当たりしてきた彼は、いつもこうやって、物事を全身で受け止めようとする。整理するのは、その後でもいいのだ。
未沙も、輝と同じように、髪を揺らしながら風を見つめた。

「ねぇ、あの辺は住宅みたいだ。行ってみない?」
冒険を楽しむ子供のような輝の様子に、未沙はほっと力を抜いた。
「一条君って、逞しいのかしら、それとも・・」
いたずらっぽく、上目使いに笑う未沙を見て、輝も得意そうに笑った。
「素直じゃないなぁ。いいかげん逞しいって認めたら?」
「うふふ、どうかしら?」
輝が手を差し出して、未沙もその手を握った。


この街の住民が生活していた家は、まだ海水に濡れていたが、所々乾いてきていて、「住まい」である事に違和感はなかった。

その「住まい」で、二人は二人だけに見える豪華な食事の後、自然に唇を合わせた。
未沙を抱いて、何度も角度を変えて、息を繋ぎながらする口づけは、それまでの行き詰って交わされたそれではなく、甘く、そしてやさしい口づけだった。

輝は吸い上げた未沙の唇を離して、彼女の首筋に自分の唇を当てた。
首筋をたどる舌が、未沙の首に何かがある事に気が付いた。それは釣り糸のような透明な糸で、首飾りでもするように彼女の首にかかっていた。

指先でそれを摘まんで聞いてみた。
「・・これ、なに?」

「・・あぁ、これはね・・」
未沙は頬を染めながら亜麻色の髪を揺らし、透明な糸を頭から抜いた。

まるでペンダントのように透明な糸で繋がれていたのは、輝が未沙に手渡した、あのガラス玉だった。
未沙は愛しそうにガラス玉をそっと指先でつまんで明るい陽の光にかざした。

「一条君が私にくれたのよ。陽に透かすと、きらきら輝いて本当にきれい・・」
輝は腕の中に居る未沙を見た。

「この光は、わたしにとって、希望の光・・」

その時、輝には未沙が、ぼうっと明るく光って見えた。
彼女を取り囲む光もろとも、吸い寄せるように抱きしめた。


さっき食事をした部屋の隣にあった小さな部屋で、二人は抱き合った。そこには、暖かい毛布も、やわらかい寝台も無かったが、お互いの躰は熱く、そして柔らかく触れ合う二人には、そんな物は必要ではなかった。
輝は自分で服を脱いで、艦内服のファスナーを掴んでモタモタしている未沙の手をとって、彼女の服を剥がすように脱がしていった。お互いが裸になった時、じっと輝を見つめる未沙の目元は紅く、そして瞳は涙で潤んでいて、はっきりと、輝を映している。
繋がる視線に吸い寄せられて、今までで、一番深い口づけをした。

触れたいけど、触れられない・・触れる資格がないと、あれほど輝を悩ませた白い肌に、ぴったりと躰を寄せて、荒い息と共に唇を押し当て、手を這わせた。輝の動きに合わせて、未沙は息をつく。その反応が愛おしくて、輝はもっと強く、激しく彼女を抱きしめ、その白い肌をなぞった。

何を怖がっていたんだろう。こんなにも、自分たちは寄り添う事が出来たのに。

未沙が輝の背に手を回した。せわしく息をつきながら、汗ばんだ輝の背に、必死でしがみついてくる。
彼の手の動きに、「・・あ」と彼女が声をあげ、すぐに噛み殺した。それに気が付いた輝が未沙の顔に唇を寄せ、閉じられた未沙の唇を開かせるように、舌先でその入り口をなぞった。

「ん・・いち・・」
無意識なのだろうか・・。輝の舌から身をよじるように顔を横に向ける彼女を引き寄せて、今度は美しく突き出た胸に顔をうずめる。
「・・早瀬さん・・きれいだ」
鎖骨にかかる、希望の光ごと、きつく抱きしめた。
未沙の早くなった鼓動が聞こえる。そして、輝の激しい血流も、震える指先も、汗で張り付くように合わさった躰から、未沙に伝わっている事だろう。

白くのびた脚に、浅黒く筋肉質な脚が絡まる。閉じられた両ひざが開かれて、輝の鼻腔に花のような甘い香りが届いた。おずおずと手のひらが、膝の上から大腿の内側を巡り、香りの源へとたどり着いた。

「・・まって・・やぁっ・・」
未沙は小さく声をあげて、脚は閉じてしまったが、その隙間に、しっかりと差し込まれた輝の手があって、そのさらに奥にある隙間に指を入れた。
「待て・・ないよ、もう・・」
その指を動かすと、指の付け根まで、彼女の水分で濡れる。うっとりと指先を前後させると、未沙は輝の背中に爪をたてた。

顎を引いて、声を噛み殺しながらも喘ぐ事を止められない未沙に、輝は言った。
「大丈夫だから・・全部・・」
全部って・・?そう問いかける瞳に、返事をする余裕はなかった。力が抜けた未沙の脚を開いて、輝は、花の中に身を埋めた。

彼女の中は、溢れる水分と粘膜の柔らかさがありながら、狭くて絞めるような刺激がある甘美な場所だった。その感覚に輝は声を漏らした。
未沙が輝の首にしがみついて、手で彼の髪を掴んだ。紅く上気した顔で、力を抜こうと大きく息を吐いていた。その健気な姿に、輝はもっともっと深く、未沙を感じたくなる。
「あ・・あっ・・」
必死で輝が突きあげると、未沙は耐えられず声をあげた。

「・・未沙」
突きあげながら、その愛しい名前にありったけの想いを込めて呼んだ。
「未沙・・」

輝の腕の中で未沙が震え、震える手で輝の背中引き寄せた。

何を不安がっていたのだろう。こんなにも想いは届いていて、彼女はそれに応えようとしてくれているのに。

愛しい反応に動きが早まって、輝の顎から汗がしたたり落ちた。躰を開き、顎を寄せて喘ぐ未沙の瞼はしっとりと閉じられて、その下の頬は紅く染まっている。

魂さえも絞るように、荒い息をつきながら、輝は言った。
可愛いひとだ・・なんて可愛いひとなんだ・・

未沙から目を離せない。

ふいに未沙が瞼を開け、潤んだ瞳で輝を見た。
「・・ひ・・ひか・・輝・・」

動きに翻弄されながらも、未沙は初めて彼の名を呼んだ。

「・・未沙・・!」
背筋を甘いしびれが駆け上がる。愛しさでいっぱいになった時、突き上げきって彼の動きは止まった。


治まりきれないしびれのなかで、輝と未沙は、まだお互いを確かめ合うように抱き合っていた。
抱き寄せた肩と背中が冷たい。温めようと、大きく手を開いて彼女を包んだが、陽が落ちかけて冷たくなっている空気から、彼女を守りきれないと不安になった。

「寒くない・・?」
唇が触れ合う近さで、すがりつく未沙に聞いた。
「・・少し・・」

「じゃあ待ってて。後席のパラシュートがあるから・・。あれにくるまれば、きっと暖かい」
輝は未沙から離れて服を着始めた。
「待って、私も行く・・」
未沙は起き上がって輝に言った。
「何で?大丈夫だから、ここで休んでて」
優しく言う輝に、未沙は俯いて答えた。
「・・一緒にいたいの」
輝はそっと彼女を抱いて、未沙の頬にキスをした。


二人で取りに行ったパラシュートに包まれて、輝と未沙は長い夜を過ごした。

明け方、未沙の鎖骨の辺りにあるガラス玉が陽の光を受けて、希望の光を放ちだした時、待ち望んだ艦が現れた。二人にとっては地球そのもののようなマクロスが現れたのだ。
もう少し、希望の光が明るく輝きだせば、二人は目を覚ますだろう。

水平線に昇った朝日が、古代の街で眠る二人と、地球に帰ってきたマクロスを、優しく包み込んだ。





きぼうのひかり
おわり

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2011-11-24 : SS きぼうのひかり : コメント : 0 :
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