SS ファイターパイロット 2

あの・・・、おほめ頂いたので、妄想も続いていたので、続きを・・・。
好きってだけで、それほど航空機に詳しい訳ではないのですが・・。

よそ様のヒカミサ読んでると、そういえば、ヒカミサ書きたくて、ここはじめたのになぁ・・と思ってしまいました。

愛おぼ設定、輝はすでに軍人につき、このような妄想も成り立つのです・・。

気分出すために、カレンダーを変えました。松島基地らしいのが、切ないですが・・。
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明日、仕事が終わってから出張出発です。




バスから降り立ったその地のあまりの無味乾燥ぶりに一条輝はげんなりした。その場所には初めて来たと言う訳ではない。昔、この場所で開かれたエアフェスティバルに父親のアクロバットチームが招かれた時、一緒に来た事がある。

あの時は、お祭りムードと、赤、白、青とその土地の象徴である星マークで派手に彩られたジェット戦闘機のアクロまであった。
輝にとっての印象は良いほうだった。

しかし、目の前のこの砂漠の真ん中にある航空基地には、そんな晴れやかさは微塵も感じなかった。

北米の砂漠に立つ空軍基地。ここに輝は、あの最新鋭の戦闘機、VF-1 バルキリーのドライバーとなるべくここに送り込まれたのだ。


ジュニアハイスクールの少年が家出をして、バックパッカーになってやってきたとしか見えないらしい輝は、ゲートをなかなか通してもらえなかった。ようやく証明書を探し出し、ゲートを守る大柄の兵士に差し出すと、何度も証明写真と同一人物かをきょろきょろと確認し、さらに輝の階級が曹長となっている事におおげさに驚いてみせた。

「失礼しました。日本人は若く見えるので・・。」

どうでもいいが、こんなしょっぱなから足止めを食らうとは、先が思いやられる・・。自分が童顔だと自覚してはいるが、まさか中学生と間違えられるなんて・・。
たいして荷物の入っていないバックパックが、急に肩に食い込んできた。

案内された寄宿舎は二人部屋だった。同室者は既に到着していると案内の兵士が教えてくれた。
扉をノックしてドアノブをひねって部屋に入ると、そこは南極かと思うほどに冷房がかかっていた。そのくせ、強い日差しを遮る事もせず、効率の悪い室温管理が行われていた。

ベッドに大柄な男が横たわり、激しいイビキをかきながら眠っていた。部屋の表札には「H・ICHIJYO」「H・KAKIZAI」と書かれていた。カキザキとは、日本名だから、日本から派遣された、もう一人の人物は、こいつなんだろうか・・。それとも、日系人か・・。

そっとバックパックを降ろすと、その男は「んがぁぁぁぁっっ!!!」と叫んで伸びをして、おもむろに起き上がった。

「よう・・!今着いたのか?俺は柿崎速雄、階級は少尉で前赴任地はミサワだ。ま、ここじゃそんな事は関係ないけどな、頼むぜ」
「一条輝曹長です。よろしく」
輝は慣例通り敬礼をして見せた。
「なんだよ、いいぜ!ここじゃタメで話そうぜ!俺の事はカキザキと呼んでくれ、あぁ、ザッキーでもいい!」
「・・・カキザキ・・よろしく頼む・・」
力が抜けて、ほんの少しめまいがした。


柿崎速雄は、輝と同じく高卒で航空学校出身のパイロットだった。輝より2期先輩にあたる。すでに実戦部隊で戦技訓練を受けており、始めて練習機以外の、本格的な戦闘機での訓練となる輝より、やや有利なように思えた。

「なぁっ、俺達は選ばれしエリートだと思わないか?!たくさんいる士官学校出のパイロットを差し置いて、ここに来る事を選ばれたんだぜ!」
柿崎は寝転んだまま両手を頭の後ろに組んで陽気に言った。
「なに言ってるんだ、あんな訳の解らない戦闘機への機種転換なんて、士官学校出になんかにさせられないぜ。もし、訓練中なにかあったら、政府が金かけて士官学校卒業させてパイロットにまでしたのにもったいないじゃないか」
「マイナス思考だなぁ」
「俺達は死んだって、損した経費はたかがしれてるぜ」

訳の解らない戦闘機。VF-1バルキリーは、まさにその言葉がふさわしい戦闘機だった。
まず第一に水平尾翼がない。機体の横へのローリングを防いだり、上下の動きをコントロールしたりするには、水平尾翼が不可欠だ。あの小さな主翼が水平尾翼の代わりが出来るとは思えない。

そして、あのもったりとした胴体は、空気力学的にありえないと思った。エンジンがとてつもなく強力だといっても、航空機はエンジンを切ってもグライダーのように滑空するのが理想だと思っている輝には、考えられない形状だった。あれではトラブルがあって、二つのエンジンが停止した時、真っ逆さまに堕ちていってしまうに違いない。


「あーあ、そんな事を言ってちゃ、明日からの訓練に耐えられないぜ。明日から、陸軍の基地に移動して、陸上戦の訓練だってよ!」
「ええっ!!それマジかよ!?」
「お前の嫌いなVF-1の訓練としてシラバスに載ってるぜ。読まなかったのか?」

輝は慌てて分厚いシラバスをめくった。確かにそう書いている。ちゃんと目を通したはずなのに、何故気がつかなかったのか?!それにも腹立たしかったが、それよりも、何よりも・・。

「なんで飛行機乗りが陸上戦をやらないといけないんだよ!!」

そう叫んで、そのままベッドに倒れ込んだ。


つづく

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2011-06-23 : SS ファイターパイロット : コメント : 2 :
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Re: KAKIZAI かー!
コメントありがとうございました。
明日から出張なんで、寝る前に見といてよかった・・。

そうそう、映画版って、別に柿崎が先輩でも良い感じでしょ(^◇^)

しばらく女性が妄想されないので、にゃおさんとこで補てんしましね。

楽しーなー、飛行機妄想って♪
来るべき航空ショーに備えて、レンズのグレードアップを計らなければ・・・。
2011-06-24 00:04 : michy URL : 編集
KAKIZAI かー!
ふふふ。忙しいのに、結局手を出しちゃってますネ?

私はTV版の印象が強いので、柿崎の方が階級が上なんて、何となく新鮮です。

輝の飛行機に対する、こだわりが見えますね~。
ふむふむ。参考になります。

柿崎と仲良くしている輝見たいな~。
そういう場面、少ししか見れなかったし。
輝、友達いない説感じてしまっているし。

また、続きを楽しみにしています。
出張、お気をつけて~。
2011-06-23 23:23 : にゃお URL : 編集
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